甲州φ(ファイ)2014 ドメーヌQ
<山梨県甲府市>
日本のワインは数々のメディアに取り上げられ、人気の絶頂にあり、
新しいワイナリーも雨後の筍のように出来始めています。
今回ご紹介するドメーヌQは自然や癒しなど、何となく
ナチュラルなイメージを前面に出す健康食的哲学ではなく、
社長の「ワインに対する信念」「ワインの味に対するこだわり」が
はっきりとしていて、それがワイン造り、味わいに出ている
大変興味をそそられるワイナリーです。
社長の信念は、ズバリ
「いつか甲府を世界のピノノワールの名産地にする!」
すごい「ロマネコンティ オタク」なんです。
戦前のロマネコンティから現代まで膨大な数を飲み、
研究を重ねてきた久保寺社長は、男のロマンをかけて自社畑を
開墾し、1996年に約1,000本のピノノワールを植えました。
ロマネコンティ同様に自然堆肥のみ使用し、無農薬で育てた
ピノノワールが20年近くを経て、いよいよ各方面で注目され
始めました。
高温湿潤というハンデがありながらも、果実味、ミネラル豊かで
構成のしっかりとしたピノノワールが今、実際に出来ているのです!
今回は、フラッグシップの「ピノノワール ドメーヌQ」ではなく、
日本・山梨ならではの自由な発想から生み出された、
他のワイナリーは決して造らないであろう
「味に対する想像力の賜物」とも言うべき素晴らしいワインを
ご紹介します。
甲州φ(ファイ)2014 ドメーヌQ 720ml ¥2,500(税抜)
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甲州φ オリジナルラベル
甲州φ アートラベル |
ぶどう品種 : 甲州 56%
ピノノワール 41%
トレッビアーノ 3%
同じヴィンテージでオリジナルラベルと
アートラベルの二つがありますが、
中身は一緒です。
甲州とピノノワールをブレンドした
日本ならでは、世界で唯一の辛口・白!
ピノノワールは皮と果汁の浸漬を短くし
白ワインに仕立てて樽熟成しました。
ミネラルと果実味たっぷりで、ほんのり
樽香が効いた本格派です。
穏やかな旨味とキリっとした酸が特長の
甲州とブレンドすることで「ピノノワール
らしさ」が引き立っているのが面白い!
非常に自由な発想の個性あるワインです。
椿の花のような淡いピンク色も美しい
おすすめの日本ワインです。
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20年かけて育て上げた中心品種のピノノワールを軸に
日本ならではの甲州、そしてマスカットベーリーAを
絶妙にブレンドしたワインも美味しいです。
そしてピノノワール系以外にも面白いものがあります。
高級食用品種ネオマスカット100%のトロっとした甘口や、
若いうちに飲むのが基本のデラウエアをブルゴーニュの
高級シャルドネのように樽発酵、樽熟成した野心的な白。
自然でナチュラルなのは当然の事として、
「日本でしかできない味」でワインの面白さを自由に表現される
久保寺社長に敬服します。
味で選んだ地酒とワイン
「酒はブランドではない。味である。」
店主が味わって美味しいと感じるお酒だけを扱っています。
日本酒、焼酎は取引蔵元数を闇雲に増やしていません。
地酒専門店のトレンドに乗っていませんがそれで良いと考えています。
地下ワインセラーによる熟成
店主がフランス各地のワインメーカーやワイン専門店を足で回り見聞した知識を基に
ワインの品ぞろえをしております。
自然派、ナテュレルのワインかどうかは特には気にしていません。
ぶどう栽培、ワイン醸造をしない酒販店、輸入業者が「味」以外の理由によって
ワイン選別をするのは納得いかないからです。
今のこの時代にいわゆる工業的な安酒を造るメーカー、持続的な環境保全に
配慮しないメーカーはありません。
徒に語るような問題ではありません。
店舗の地下4メートルに8坪のワイン熟成用地下セラーがあります。(見学不可)
温度は一年を通して14度〜17度に保たれています。
熟成させて魅力を発揮するワインは、若くて価格がリーズナブルなうちに仕入れ、
地下のセラーでゆっくりと寝かせ飲み頃を待ってから販売しております。